コピーライターの本質

コピーライターになりたいという希望者は増えているのか減っているのか。私もかつて通った宣伝会議のコピーライター養成講座は、オンラインも選択できるようになっています。コピーライターという仕事は、広告制作上に必要な職業として、それはおそらくメディバイイングに付随する仕事として、広告代理業から生まれたものだと思われます。メディアそのものが変化していく中で、コピーライターの仕事の本質は何かと考えた時、私はやはり「言葉にならない思いをそれでも伝えたい人のお手伝い」だと思います。

人は、言葉にしなければ認識できないし、認識することで人生を前に進めることもできるし、組織をうまく切り盛りする力にもなる。売れるかどうかよりも、「そこまで言えればやった甲斐がある」というあたりが、健全な心持ちのようにも最近感じます。

人を動かしたいとか、社会を変えたいとか、そういうことは一見すると高い志に見えますが、最近の私にはそれはあまり響かないことで、そんなことよりお前が変われと思うことがしばしば。私がおつきあいさせていただくお客さまに、そういうことを言い出す人はいなくなったのも良い流れだと思っています。言葉は綺麗に使うというのも、社会的なマナー。

いずれにしても、言葉にならない思いを言語化する、または自分で考える方法や筋道を整える、その辺りの仕事は、メディアの変化にかかわらず、コピーライターの仕事の本質的な部分として際立っていくのではないかと思います。コピーライター養成講座は、方法論や実例が示されることが多いですが、このようなことを誰かが言い出しているといいなあと思います。


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