今週の動き

2017年最後の月曜。得意先からネットに掲出する原稿を依頼いただいていて、5本ほど抱えていますが、ネットはいけませんね。メディア(テレビや新聞など)や印刷物などと違って、明確な入稿日がなくズルズルといってしまいます・・・できれば年内にとは思っていますが。デザイナーさんからあがってきた企業案内のラフを見て、原稿の調整が必要な案件も一つ。明日は、太田地区の仕事。高松市からの事業で企画提案させていただいた「太田地区未来デザイン井戸端会議」。地域の方とデザイン思考の実践のときです。水曜の夜は、OSアカデミア。高校生グループは今年最後の授業です。先週解いてもらったセンター試験の問題の解説を中心に、進度調整をして年内最終授業とします。29日までは、会社に出ることになりそうです。30日は、地域の獅子舞。正月の準備です。子どもの野球塾も29日までお願いしています。才能に休みなし。最後まで、全力投球です。


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【これも、コピーライターの視点_136】


<新しい時代の新しいやり方>

週末のポスト。わたしは、未来は「不確かだ」という仮説を持っています。逆の「確か」とは、先に成功した誰かの模倣をすれば、自分も成功できるという未来。不確かさとは、何が起こるかわからないし、それゆえ、先行者の後を模倣して歩いたのでは、どうにもならない状態だと考えています。

コピーライターとして企業の支援をするということは、その不確かな未来にあっても、未来の確かさを、言葉を軸に築いていくこと。その軸には、市場からの共感を得るだけではいけません。上意下達の時代、つまり、トップの指揮命令が唯一解として全社員右へ倣えすることで、効率よく業績が上がった時代は過去のもの(業種にもよるかもしれません)。全社員が、自ら思考し、判断でき、表現できることが企業の模倣困難性を高める時代にあっては、経営の言葉は社員からの共感も得られ、求心力となることが大事。

広告というものの依頼が絶えないことを見ると、それはそれで、これからもなくなる領域ではないのだと思います。少なくともわたしが生きているうちは、ずっとあると思われます。それは、市場に向けた言葉の開発。「確かな未来」の時代にはそれでも良かったのでしょうが、「不確かな未来」においては、その言葉は市場に向けるだけでなく、社内に対しても求心力となることが大事だと考えています。

それは、言葉を社員が自ら思考し、判断でき、表現し、企業の模倣困難性を高めることに活用するのが合理的だということ。合理的とは、不確かな未来を切り拓く力になり得るということです。ですから、コピーライターと企業のかかわり方をCONERIは変えていっています。広告の言葉が「表現の結果」であれば、その開発の過程から二人三脚し、思考のプロセスを共有しています。その思考とは、デザイン思考。言葉が、社員の生き方やあり方に働きかけ、新商品の開発や営業展開、広告・広報にも一つの拠り所となる言葉です。


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【これも、コピーライターの視点_133】


<ここまでが仕事>

先日、文化や商習慣を変えることが
自社の売上を支えるということを書きましたが、
それは、できるのでしょうか。
INAXがその例として挙げられます。

トイレを私たちが選ぶという習慣は、
おおよそ1980年代まではなかった。
家を建てるとなれば、
図面に「トイレ」とだけ記載があり、
あとは工務店に山積みされたトイレが
設置されるだけでした。
工務店の一括購入の商品が
あてがわれることに
わたしたちは、疑問を持たなかったのです。

INAXは、伊奈地方の製陶会社として
そのトイレを作っていた堅実で実直な
地方のメーカーでしたが、
競合するTOTOにいつも負けていた。
ブランド力でTOTOは頭一つ抜けていて、
同じ機能を持つ商品でも
常に伊奈製陶は、値引き販売。

それを解決するのに、
伊奈製陶は、理念を掲げ、
社名を変更し、ロゴマークをつくり、
東京で世界のトイレをコレクションした
トイレ展示の拠点を開設し、
わたしたちがトイレに対して
主体的になれる仕掛けをしていくのです。
銀座松屋のデパートで、
女性が座って化粧直しができる空間をトイレに設け、
トイレのイメージを変えていったのもINAX。

コミュニケーション戦略を軸に、
文化や商習慣を変えていけるのです。
言葉は、やはりその中枢にありました。


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【これも、コピーライターの視点_132】

<前例のない時代にあって>

成功事例に学び、効率よく模倣することで収益を上げることができた時代は、広告屋も同じで、アメリカのアドバタイジングに倣い、そのモデルを回すことで稼ぎが立っていたように思いますが、大手広告会社の収益性に陰りが出始めていることは、いまに始まったことではありません。2000年前後には、100年以上続いた老舗広告代理店の廃業などがあり、生き残りを掛けた吸収合併もいまだに後を絶ちません。わたしたちはいま、不確かな未来を生きようとしています。

何をすれば、収益が上がるのか。企業経営者は、それを常に考え続けているように思います。どこかの誰かがやっていることにヒントはあっても、それを模倣して自社も稼ぎが立つかといえば、その保証はもはやありません。自社の強みを分析するという旧来の経営分析の方法も、有効性がないわけではないと思いますが、その成果は限定的。変わり続ける市場環境において、強みは常に過去のこととも言えます。

未来を切り拓く。今日安泰な企業も、明日は分からない。その危機意識のもと、常に思考し、学び続ける企業文化こそが、成長の源であることに違いありませんが、思考の方法が曖昧な場合が多い。考えるのではなく、宙を見つめ、ぼんやりとして、思いつきを待つ。それを思考とは言わない。昨日打ち合わせをした得意先とは、その思考の筋道を立て、体系化しようと試みました。企業経営における思考とは、最上位に育みたい社員像があり、着地点には、売上に代わる具体的な商品やサービスの開発、今日明日の具体的な行動が描けることが必須。

思考のむつかしさは、抽象度に比例すると思います。できるだけ目に見える具体的な議論が肝要ですが、どうしても抽象的な概念をさわることを避けては通れません。その抽象的な概念とは言葉であり、言葉は思考のクセや習慣から出てくるように思います。つまり、企業が不確かな未来に何とか見通しを立てようとするときに、社員の言葉の水面下にある思考のクセや習慣に切り込まなくては質の高い議論にならないということを思っています。言葉のプロであるコピーライターの力は、そこにも貢献できると考えて実践しています。


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【これも、コピーライターの視点_131】


<文化の創造>

オリーブオイルの通販事業者の例。
オリーブオイルを1本でも売ろうと
通販広告を仕掛ける。
誤った戦略ではなないが、
それだけでは大きな需要は見込みづらいもの。

では、何が必要か。
オリーブオイルを日常的に使う食文化の創造が、
その水面下に広がっていなくてはならない。
そのためには、どうするのか?
例えば、そういう話が
CONERIの相談に増えてきています。

自社商品の一方には、
常に変化する時代気分というものがあり、
それがゆえに、事業者は絶えず、
コミュニケーション戦略を練り続けることが
求められるということです。


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