【これも、コピーライターの視点_70】


<曖昧さをベースにしないために>

ご存知の方も多いと思いますが、
京都の食堂「佰食屋」を大阪の知人から教わった。
1日限定100食だけを提供するから「佰食屋」。
あさ9時半から整理券を配るのだそうです。

わたしは行けなかったので、ネットの情報によると、
店には冷蔵庫もおいていないとか。
「新鮮なものを食べてほしいから、
当店には冷凍庫 がありません。
毎日100人分の食材を仕入れ、
100人にご提供する」のだそうです。

顧客満足だけでなく、
従業員満足も追及した結果が100食。
早朝出勤や残業を無くして、
ランチのみで終了。
定時には帰宅するというのでしょう。
働き方改革の模範的な例です。

自社の価値観をネーミングにして市場に伝える。
曖昧さがありません。
働き方改革とは、曖昧さを排除することです。
残業をやめよう!と言いながら、
顧客に言われた仕事を請けてしまう。
旧来の文脈では無理もないことでしょうが、
とても曖昧で、その社長は、社員に対する
説得力はゼロでしょう。

自社のあり方を言葉にするということは、
覚悟を示すことであり、
曖昧さを排除することです。
残業は、「いつか」なくなりません。
「いつか」なくなるのなら、
それは会社も同時になくなる日でしょう。
意思をもって「今日」無くす。
そこには、市場に対しても
共感できるメッセージが伴うことで、
顧客の信頼や尊敬のまなざしを
自社の誇りとできるチャンスも転がっています。

自社の矛盾を見出し、
その曖昧さを排除することは、
社員に対しても、社外に対しても
力強いメッセージになり得ます。


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