<哲学の散歩道>

【これも、コピーライターの視点_142】

日曜のあさに本棚を眺めながら。わたしが自分でせっせと本を買い始めたのは大学に入ってからのこと。下宿を引き払うときもその移動に往生しましたが、その当時のままの本もずいぶんと手もとに残っていました。何年も開いていない本は、勇気を出して処分しようとしていましたが、いざ手放すとなると、自分をつくってくれた本だという意識がジャマをします。

結局、手元に残した本は、古典と哲学。あとは、コピーライター関係の本。わたしの読書歴を振り返ると、10代の後半から20代は「解放」という言葉が当たります。自らとらわれていたものから、本は解放してくれました。その過程で言葉の持つ力に心を動かされ、コピーライターという職業を選択したのだと思います。コピーライターという職業が氷山の一角であるとすれば、その水面下には古典や哲学の海が広がっていることがわかります。

ネットの進化によって、お手軽なノウハウや説明的文章(○○の方法など)の需要が後を絶ちません。古典や哲学は流行るものではないかもしれませんが、ものを生み出す人の背景に、ひっそりと在って欲しいと思います。42歳という自分の年齢的なことから言えば、ノウハウや説明的文章だけを読んで過ごすには、人生は長すぎる。そんなことを思いながら、本を選っていました。

もちろん、日々の忙しさは本からわたしを遠ざけますが、あえて何も予定や仕事を入れない時間をつくることが、さらなる成長を担保するのではないかとも思います。1月の手帖は、もう真っ黒で、2月も怪しいものですが、哲学の散歩に出かける時間を持ちたいと思います。


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【これも、コピーライターの視点_135】


<包括的>

企業のコミュニケーション戦略全体を
支援しつつも、細かな原稿を書く仕事は
なくなりません。
常にあるのは、求人の原稿です。
これは、わたしがこの仕事をはじめて以来、
変わらない仕事です。

これも、企業理念がしっかりしているなら、
そこから展開した理念と一体感のある
文章が書けますが、
理念のしっかりしていない企業は、
毎回、場当たり的な文章にならざるを得ない。
結果、その求人の掲出は、
消耗されて終わるのに対し、
前者は、ブランドとして蓄積される。

その積み重ねは、大きな差となります。
言葉の仕事は、企業のコミュニケーションの
あらゆる側面を包括していくことが
大事だと思います。


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【これも、コピーライターの視点_129】


<理念とか指針とか、どのようなものか>

子どもの野球チームの新体制にあたり、
理念と指針を設け、
チームづくりに役立てています。
その一部をご紹介します。

まず、スローガンを立てました。
「世界一、野球を楽しもう!」
です。楽しくやって欲しいという
単純な願いがあります。

次に理念がきます。
それは、「楽しく」ということを
噛み砕いたもの。
野球の楽しさは、出来るプレイが
増えていくこと。
しかし、チームプレイである以上、
自分一人だけができてもダメ。
そこで、
「誰一人ひとりぼっちにせず、
みんなで出来ることを
一つずつ増やしていこう」としました。

指針は、それを具体的に達成するすべ。
それは
・良さをほめあい、高めあう。
・できないことを、補いあう。
・積極的にかかわりあう。
の3つです。

これに基づき、野球ノートを通して
毎回めあてを持ち、
互いのめあてを発表しあい、
ふりかえりをして、
チーム作りをしています。
企業も組織もまったく同じ手法を活用して
成長を遂げることができます。


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【これも、コピーライターの視点_128】


<豊かな下草>

革新的な新商品や
企業経営の仕組みの変化などは、
ある日突然生まれるものではなく、
豊かな対話の環境や
思ったことを気軽に発言できる
企業文化があってこそ
ようやく芽生えるものだというのが
CONERIの仮説。

それは、2人以上集まったときの
互いの関係性であり、
既存の企業においては、
教育的なアプローチによって
変化を試みています。

成功した目を引く変革が巨木とすれば、
日々の眼に見えない変化や文化の蓄積は
下草みたいなもの。
豊かな下草とは、つまり言葉。
豊かな言語環境から生まれるというのが
CONERIの考えであり、
企業において実践している取り組みです。


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【これも、コピーライターの視点_127】


<言葉の展開>

昨日、得意先から年明けに掲載となる新聞広告案がまとまったと連絡があり、見せていただきました。今年の夏くらいからずっと準備していたものです。企業の存在価値を言葉で明確化・戦略化した一つの成果です。その言葉をもとに、社内ではすでに新商品の開発やかつて「社員教育」と言われた領域のあたらしい学びの場の創造がはじまっています。この時代のコピーライターとして、一つの理想的なあり方がカタチになりつつあると言えます。

もちろん、その新聞広告には、言葉があります。その言葉は、社員一人ひとりの拠り所となり、日々の活動に展開できる言葉。生きた言葉、機能する言葉です。人は言葉に生きるとは限りませんが、それでもやはり、拠り所となる言葉を握りしめておく方が、わたしたちは生きやすいのではないかと思います。事実、その言葉を具体的に展開したのが、新商品であり、学びの場の創造につながっています。

今日・明日の仕事が回っていながらも、3年、5年、10年の先が見えない。そういう悩みから企業に呼ばれることがあります。そのとき、企業は業績がパッとしないのかというと、必ずしもそうではありません。業績が好調なうちに、次の一手を打とうとしていると言えます。では、何に違和感を持って、危機意識を抱くのかといえば、一つは、社員の働きや社内の雰囲気。もう一つは、商品やサービスの動き具合。動きが鈍る感じを覚えるのでしょうか。

言葉は概念であり、概念であるうちはそれで飯が食えるものではありませんが、その言葉をもとに、具体的に社内が動いていくと、それほど強い組織もありません。その強さが、他社との差別化要因を創り上げます。商品が動いていくようになることはもちろん、その根底には、社員のイキイキとした日常があり、ともに働きたいと人材の採用にも功を奏します。死んだ言葉か生きた言葉か。同じ言葉を軸とした経営でも、そこには天と地の差がありますが、それを見極めることができるのもまた、プロのコピーライターの仕事だと、改めて気を引き締めた次第です。


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