【これも、コピーライターの視点_70】


<曖昧さをベースにしないために>

ご存知の方も多いと思いますが、
京都の食堂「佰食屋」を大阪の知人から教わった。
1日限定100食だけを提供するから「佰食屋」。
あさ9時半から整理券を配るのだそうです。

わたしは行けなかったので、ネットの情報によると、
店には冷蔵庫もおいていないとか。
「新鮮なものを食べてほしいから、
当店には冷凍庫 がありません。
毎日100人分の食材を仕入れ、
100人にご提供する」のだそうです。

顧客満足だけでなく、
従業員満足も追及した結果が100食。
早朝出勤や残業を無くして、
ランチのみで終了。
定時には帰宅するというのでしょう。
働き方改革の模範的な例です。

自社の価値観をネーミングにして市場に伝える。
曖昧さがありません。
働き方改革とは、曖昧さを排除することです。
残業をやめよう!と言いながら、
顧客に言われた仕事を請けてしまう。
旧来の文脈では無理もないことでしょうが、
とても曖昧で、その社長は、社員に対する
説得力はゼロでしょう。

自社のあり方を言葉にするということは、
覚悟を示すことであり、
曖昧さを排除することです。
残業は、「いつか」なくなりません。
「いつか」なくなるのなら、
それは会社も同時になくなる日でしょう。
意思をもって「今日」無くす。
そこには、市場に対しても
共感できるメッセージが伴うことで、
顧客の信頼や尊敬のまなざしを
自社の誇りとできるチャンスも転がっています。

自社の矛盾を見出し、
その曖昧さを排除することは、
社員に対しても、社外に対しても
力強いメッセージになり得ます。


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【これも、コピーライターの視点_58】

理念や企業スローガン、キャッチフレーズ
といった経営における言葉が、
ぜいたく品だという見方になるのは、
経営において、言葉が統合的・科学的に
扱われていないからだと言えます。

これらの言葉を起点に経営を展開することほど
合理的で効果的なことはありません。
わたしが単なる制作の仕事の請負から
企業へのコンサルティングのアプローチを取るのは
一つには、このような意味があります。

額に入れて飾る言葉を作るのではない。
社員の心に響き、日々の活動に反映され、
社員の言葉が変わり、お客さまへの対応が変わる。
商品が変わる。
こういうことに、起点となる言葉が
どのように展開し活用されるのか。

こういう視点が、
この時代のコピーライターには
必須ではないのかと考えています。
たしかな理論とその表現(言葉)があり、
それに基づいた実践への展開に導ける。
そういうことが言葉を経営に生かすのに
必要だということです。


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【これも、コピーライターの視点_13】

共感は、コンセプトを立てて、
それをめぐる物語を構築することで生まれます。
商品や企業をめぐる物語には、
多くの人が気持ちを乗せて情緒的に
揺さぶられるものです。
苦労話や自分と同じ困りごとに端を発する
事業の起こりなどは、その一例です。

わたしは、さらにその先にまで
踏み込むことが、コピーライターとして
求められていると考えています。
その先とは、共感の言葉を軸とした
共感の「枠組みづくり」です。

枠組みとは、誰もが共感ベースで
参加できるフレーム、プラットフォーム
みたいなものです。

企業における社員研修に、
いまやこの着想は欠かせません。
ただ、経営者の都合を押し付ける教育では
社員は動かない。
コピーライターに社員研修の依頼が来るのは
こういうところにその理由があります。


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【これも、コピーライターの視点_11】

デザイン思考は、
不確かな未来に対する必然として、
これから必須の能力だと思われます。
不確かな未来とは、模倣する成功モデルが不在で
自分の思考によって明日を切り拓く必要がある
という状況を指します。
近代の終焉=現代の行き詰まりを
どのように乗り越えるのか。
それが、一人ひとりに突き付けられている状況です。

企業で言えば、これまで数字による管理が為されてきました。
国は納税の義務を課しているので、
事業者は会計のルールに則って、
毎年決算をしなくてはいけません。
そこに「数字の経営」というものがあります。
つまり、数字によって、過去と現在を
管理するのです。

しかし、不確かな未来を切り拓くためには、
過去と現在に基づき、
当たり前のことですが、未来を見通す力が必要です。
それが「言葉の経営」。
数字によって、過去と現在を管理するのに対し、
言葉によって、現在をつかみ、未来を切り拓く。
これが「言葉の経営」です。
コピーライターの存在意義は、ここにあります。
それも、大量生産・大量消費の時代を
マスメディアにおいて広告することで貢献した
コピーライターのあり方とは異なる
あたらしい時代のコピーライターのあり方が
ここにあるという意味です。


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【これも、コピーライターの視点_10】

コトに対するデザインではなく、
モノに対する意匠(デザイン)だって、
モノに対するデザインだって、
「課題解決」であった時代がありました。
それは、大量生産・大量消費の絶頂の時代。
モノがたくさんできると、
次は、その付加価値として「デザイン」つまり、
プロダクトデザインにおいて差別化し、付加価値をつけ、
高く売る、競合よりも選ばれやすくすることによって
販売力の課題を解決に導いたのです。

わたしの手元には、
「デザイン・ポリシー」という本があります。
(浜口隆一・中西元男著 美術出版社刊)
1964年に発行された本です。
大量生産・大量消費の真っ只中。

当時、デザインによって頭一つ突き抜けていた
企業の常連、資生堂、日本楽器、ソニーなどの事例が
並んでいます。倉敷国際ホテルというのもあります。
デザインによって烏合の衆から抜け出て
自社の存立価値を示した好例の企業群。
それは、モノにあふれた時代における
課題解決だったのですね。

そこから80年代に入り、
デザインは、「事業・企業のデザイン」
さらには「社会・文化のデザイン」へと
拡がりを見せるのです。
デザイン思考の本流が流れ始めますが、
目に見える「作品主義のデザイン」を
「デザイン」とする見方は、
いまだに根強く、
かえってそれは、デザインに対する
閉塞感と特殊性の要因になっている
のではないかと危惧しています。

閉塞感というのは、
金余りの企業が、ぜいたく品として
デザインを経営に活用できるという
偏った見方です。
デザインの本質は課題解決であれば、
すべての企業にデザイン思考は活用でき、
それこそが、たしかな未来を切り拓く。
そういう認識が、いまだにメジャーでは
ないように思われます。


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